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カウンセリング: 栄養カウンセリングの技術 ヒント#32 専門性を疑われたら  
執筆者: khirota
発行日付: 2010/10/7
閲覧数: 6250
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(M.ケロッグ著『栄養カウンセリングの技術』*より)

雑誌『臨床栄養』2009年7月号〜12月号に連載された米国のモリー・ケロッグによる『栄養カウンセリングの技術』の単行本からの翻訳です(雑誌未掲載)。なお、今回の紹介にあたって原典の日本語題名を改めました。

 

ヒント#32:専門性を疑われたら

ときに沈黙は最良の答えであることを思い出しなさい。

ダライ・ラマ

議論や論争の目的は勝利ではなくて進歩であるべきだ。

ジョーゼフ・ジュベール

 

クライアントはしばしば栄養士の専門性に疑問を投げかけてきます。つまり栄養やカウンセリングの知識や使い方が間違っているあるいは未熟だと指摘してくるのです。これはある意味とてもショックなできごとです。

でもご安心あれ。実際にはあなた自身が栄養士としてどうかということとはたいてい無関係です。ですから、クライアントの疑問に、思わず感情的になって「わからないわけないでしょ。栄養学は4年間しっかり勉強してます」などと反論しても、たいていの場合ピントはずれに終わります。

なぜかというと、クライアントは実際にはあなたに疑問をもったのではなく、あなたが話している内容にクライアント自身の主観的な意見を述べているに過ぎないからです。それをあなた自身の能力に対する批判と受け取ってしまうと重要なポイントを見逃すことになります。

これは、クライアントが自分の経験を見つめなおす良い機会なのです。

誰でも反論されると脅されたような気分になりますが、そこで怯んだり、逆に攻撃的になってしまってはいけません。クライアントがどうして反論したくなったのか、クライアントの気持ちにそって考えてみることにしましょう。

つまり、クライアントが自分の気持ちを吐露した部分に焦点をあててミラーリングしてみるのです。例えば、クライアントは、興奮気味になってしきりに「あなたは」と言っているかもしれません。

「あなたはぜんぜん私の助けになっていません」

とか

「あなたは自分が何を話してるかわかってますか?」というように。

これに対して

「私が、ぜんぜんあなたの助けになっていないというのですね」

とか、あるいはより防御的に

「私は栄養学の学位を持っていますから、自分が何を言っているかは良くわかっているつもりです。」

などと、ダイレクトに返答してはいけません。

代わりに(クライアントを中心に考えて)こう言うのです。

「(あなたにとっては)まったく助けになるとは思えないというのですね?」

あるいは、

「(あなたにとっては)期待していたものとは違うと感じるのですね?」

そうすることで、もっと役立つ方向性が見えてくると思います。(ヒント#6ミラーリング参照)


 クライアントの立場に立って考えてみた結果、あなたがクライアントの必要としているものを提供できないのであれば、

「それは私の仕事ではありません」

とはっきり言うべきです。

「申し訳ありませんが、どこかに誤解があったようです」

 経験的にいえば、クライアントが反論してきたときというのは、カウンセリングのポジティブな転回点になることが多いようです。より注意深くクライアントの要求に耳を傾けるようになるからでしょうか。その結果カウンセリングが別の方向にシフトしていくこともしばしばです。クライアントにとっての現実がわたしとかけ離れていることを確認する機会にもなります。

とはいうものの、現実にあなたが、そのクライアントにうってつけの栄養士ではないという可能性は常に存在します。100%というのはあり得ないことです。もしクライアントが言わずにはいられなかった(酷い罵りの)言葉を聞かされてしまったときには、別の栄養士を紹介することもできます。クライアントの欲求をきちんと聞いていけば、あなたより適した別の栄養士を紹介することがきっとできるでしょう。

 

最後に、心のケアを怠らないように。自信喪失したときには次のことを実行してみましょう:

  • あなたのことを有能だと認めてくれている誰かに電話します。あなたの長所を思い出させてくれるようお願いします。
  • クライアントの感謝の言葉をできる限り書き留めておいたノートを読み返します。
  • あなたが力になれたと思うクライアントのリストを作っておきます。クライアントの顔とあなたへのほめ言葉をひとつずつ思い出していきましょう。

(訳・廣田晃一 国立健康・栄養研究所IT支援プロジェクトリーダー)

 

*Molly Kellog, RD, LCSW: "Counseling Tips for Nutrition Therapists. Practice Workbook Volume 1" Kg Press, Philadelphia, PA, USA (2006)

著者のサイト http://www.mollykellogg.com には最新のヒントがあり、51-100番は無料で読むことができます(英文)。日本語でのウェブ掲載については著者及び関係者の了解を得ています。

 
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