Xoops2 RC3
ログイン
ユーザ名:

パスワード:



メインメニュー

おすすめリンク

ツール集

テーマ

(5 テーマ)

カウンセリング: 栄養カウンセリングの技術 序文  
執筆者: khirota
発行日付: 2010/9/29
閲覧数: 3786
サイズは 16.90 KB
印刷用ページ 友達に教える
 

(M.ケロッグ著『栄養カウンセリングの技術』*より)

雑誌『臨床栄養』2009年7月号〜12月号に連載された米国のモリー・ケロッグによる『栄養カウンセリングの技術』の単行本にある著者序文です(雑誌未掲載)。なお、今回の紹介にあたって原典の日本語題名を改めました。

 

著者序文

 

 

成功は約束された土地というより

旅を続けるための勇気のようなものである

アレックス・ノーブル

 

ガイドラインというのは道路標識のようなものだ

次の標識までの道しるべに過ぎない

ドナルド・オールトマン

 

栄養カウンセリングは、やりがいのある仕事です。食行動パターンというものは、極めて深い根を下ろしているものです。家族の間で形成され長年にわたって繰り返されて習慣化しています。加えて、食事には感情的なものがまとわりついていますし、生存のために必須だという事実もあり、それを変えるのは困難を極めます。クライアントはしばしば食事に関する豊富な知識を持っていますが、使い方がわからないので私達の助けが必要になります。わたしたちは「教育者」でもあり、また「行動変容斡旋人」でもあるわけです。

 

行動変容の達成はいつも困難です。私達の仕事は、行動変容を助け、必要な支援をし、また指導をすることにあります。本書は、わたし自身のフラストレーションとそこから起きた遍歴から生まれました。本書と続く続編の中で、わたしは20年にわたる経験の中から集めた成功事例に基づく技法、言葉遣い、アプローチ法のノウハウを、仲間たちの経験談とともに紹介します。

 

わたし(著者)自身の物語:

わたしが職業としてこの栄養学の分野を選択したのにはいくつかの理由があります。まず第一に、科学が好きだったことがあげられます。生物学のさまざまなメカニズムを学ぶことに魅了されましたし、そこにはいくらでも探求していける余地があるように感じられました。栄養科学というのは、生化学や生理学のようなハードな科学に、日々の食生活実践(ソフトな科学)を足し合わせたものでした。わたしは人々の生活を(良い方向に)変えたいと思っていましたし、栄養学では実際それが可能なことを知りました。

 

ほぼ10年の間、妊婦と乳幼児のいる家族を対象とした仕事を続けた後で、独立開業することを決心しました。わたしは、クライアントの健康な食生活と、(糖尿病のような)慢性疾患における食生活管理を助ける手伝いができるつもりでいました。始めてすぐに、わたしは失望感を味わいました。わたしが何をいっても、クライアントは、なにも変化がなかったり、たとえ変わったとしてもすぐ元に戻ってしまうことがほとんどだったからです。何人かのクライアントが語ったところによれば、誰も自分を助けてくれず、自分が「悪い」と信じている食事を強要されたと感じていたということでした。拒食症の患者を相手にするうちに、ついにはわたし自身までが、誰にも助けてもらえないと考えざるを得ない状態に追い込まれ、スキルを磨く必要を実感せざるを得ませんでした。

 

カウンセリングをしていたわたしの友人達は、みな口をそろえてブリンマウル大学社会福祉学校(大学院)に行くように薦めてくれました。そうして、わたしは1994年に登録社会福祉士の資格を得、その後8年間、個人的な栄養カウンセリングも続けながら、主として外来専門の心理療法士として取り組むことになりました。その間、3年間にわたるゲシュタルト療法士としての訓練が、私に専門家としての自覚と自信をもたせてくれました。

 

わたしの栄養カウンセリングは、この心理療法分野における経験が加わったことで、より大きく充実したものになっていきました。そのうちわたしは仲間たちも同じようなフラストレーションを抱えているのではないか、それを助けるために自分の知識がいかせるのではないかと考えるようになりました。2003年の初め、わたしは思いついて『自己開示』についての短い解説記事を仲間のために書きました。そのテーマは、心理療法士としてのわたしがずっと気になっていたものでした。わたしは1ダースくらいの地域の栄養士に電子メールでその文章を送ってみました。結果は良好でした。わたしはまだ他にも書きたいテーマがいくつもあることに気づきました。テーマのリストはすぐに書ききれないほど膨大なものに膨れ上がっていきました。メーリングリストへの参加を希望する専門栄養士は増え続け、2005年の春に、わたしはそれをE-zineシステムで自動化することにしました。記事は毎月一本のペースで書くようにしていましたが、リストは依然として増え続けていました。いつの間にか、メーリングリストの登録者は数千人に膨れ上がっていました。

 

数年前から、わたしは栄養カウンセラーのためのトレーニング・ワークショップと、専門的スーパービジョンを始めました。ヒントの読者とワークショップの参加者には、より具体的な資料が必要になりました。本書には、私自身の経験とスーパービジョンで得た多くの症例研究が収録されています。

 

興味をもたれた方は、ぜひわたしにご連絡ください。ヒントへのご意見・ご感想・ご提案などなんでも歓迎します。

molly@mollykellogg.com

 www.mollykellogg.com

 

本書の使い方:

 この本は、どこからでも自由に読むことができるように作られています。目次から始めて通読することも可能ですが、特に気になるトピックがあれば、まずそれを読み、二三日あるいは数週間それを試してみてください。そしてあなた自身の経験をヒントの最後に書き加えていってください。気になるヒントは何度も読み返しましょう。読み返すたびにあなたは自分自身が変化していることに気づくでしょう。職業上の生長と変化は、観察と経験の上に螺旋階段のように積み重なっていくときもっとも効果を発揮するものです。

 

見本の会話例は、実際訓練のための練習帳です。わたしの返答が読めないように紙で隠しながら、クライアントの発言を読み、あなただったらどう返答するか考えてみてください。そして返答例を読んで、どう違ったかを考えます。

 

個人情報の取り扱いについて:

本書中の症例についてはプライバシー保護のために、クライアントの個人情報は変更してあります。専門家については本人が了解した場合には本名を記していますが、匿名を希望した人もいます。

(訳・廣田晃一 国立健康・栄養研究所IT支援プロジェクトリーダー)

*Molly Kellog, RD, LCSW: "Counseling Tips for Nutrition Therapists. Practice Workbook Volume 1" Kg Press, Philadelphia, PA, USA (2006)

著者のサイト http://www.mollykellogg.com には最新のヒントがあり、51-100番は無料で読むことができます(英文)。日本語でのウェブ掲載については著者及び関係者の了解を得ています。

 
評価された記事: 0.00 (0 件の投票)
このファイルの評価
カテゴリに戻る | カテゴリの一覧に戻る
投稿された内容の著作権はコメントの投稿者に帰属します。
検索

ダイエット注意報の人気記事