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栄研発 祖父母と同居する子と一人っ子における過体重・肥満対策の重要性を指摘 2017/04/25 1:07 pm

国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 国際栄養情報センター生物統計研究室の池田奈由研究員(研究代表者)と西信雄センター長(研究分担者)は、国立社会保障・人口問題研究所の研究者の協力を得て、21世紀出生児縦断調査(平成13年出生児)のデータを解析し、祖父母と同居する子と一人っ子における過体重・肥満の傾向と年齢に伴う変化について検討しました。本研究成果は、科学雑誌「PLOS ONE」にオンライン掲載(4月17日付)されました。

本研究は、平成27〜28年度厚生労働科学研究費補助金(政策科学総合研究事業(統計情報総合研究))「21世紀出生児縦断調査等の高度利用による家庭環境等と子どもの健やかな成長との関連に関する学際的研究」の支援を受けて行なわれました。

【概要】
祖父母と同居する子や一人っ子といった家族構成が子どもの体格に与える影響は、子どもの成長とともに変化する可能性がある。そこで、研究者らは、厚生労働省が全国で実施している21世紀出生児縦断調査(平成13年出生児)のデータを用いて、祖父母と同居する子と一人っ子の幼児期から学童期に渡る過体重・肥満の傾向と年齢に伴う変化について検討した。

平成13年1月10〜17日及び7月10〜17日に日本で出生した全ての子を対象とする21世紀出生児縦断調査(平成13年出生児)の協力者47,015人のうち43,046人を分析対象とし、第3回調査(平成15年、2歳半)から第13回調査(平成25年、13歳)までのデータを用いた。回答者が報告した子の身長と体重の値からBMIを算出し、国際肥満タスクフォースによる基準値を用いて過体重・肥満を定義した。変量効果ロジットモデルを用いて、「同居する祖父母あり」と「同居するきょうだいなし」に対する各年齢時点での過体重・肥満のオッズ比を求めた。

その結果、祖父母と同居していることや同居するきょうだいがいないことにより、子が過体重・肥満である可能性が増加する可能性が示された。先行研究にも示されているように、祖父母と同居する集団ではスナック菓子の間食や砂糖入り飲料の摂取が比較的多かったり、一人っ子の集団では身体活動量が比較的低かったりといったことが背景として考えられる。さらに、年齢変化を見ると、祖父母と同居する子では過体重・肥満である可能性が就学前から増加していたが、一人っ子では学童期に入ってから増加していた。過体重・肥満への影響が現れる年齢的タイミングが異なる理由としては、祖父母との同居は分析期間を通じてほぼ変わらず、その体格への影響が比較的早い段階から現れる一方で、一人っ子は弟や妹の出生により年齢とともに減少し、学童期にはその状況がある程度固定化して一人っ子としての特徴が現れる可能性が考えられる。

今後、国や地方自治体における公衆衛生政策の立案・実施・評価に従事する専門家は、全国の祖父母と同居する子どもや一人っ子の生活実態についてより詳細に把握し、子どもの成長に伴う家族構成の変化を考慮した小児肥満対策を推進することが、将来の非感染性疾患予防のために重要であることが示された。

http://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0175726

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栄研発 栄養補助食品の有害事象はほとんど報告されない!? 2017/04/19 10:49 am

健康食品利用による有害事象に対し、消費者、医療従事者(医師、薬剤師)とも、行政機関に報告している症例は少ないようだ、という国立健康・栄養研究所による報告。

医療従事者側では、有害事象の因果関係が証明できないのが主な理由で、一部では、有害事象に関しどのように、どこに、報告するべきかわからない、等が、報告数が少ない理由のようだ。

日本では、健康食品の使用が増加し、健康食品使用に関連する有害事象が顕著となっている。重篤な有害事象は、保健所などを通し、行政機関に届出なければならない。しかながら、行政機関に報告された症例数は制限されているという。これらの矛盾を明らかにするため、研究者らは、インターネット調査を実施し、医療従事者(医師、薬剤師)、消費者が、健康食品使用による有害事象を認めた際、どのように対応したかについて、調査を行った。

研究では、2015年11月、インターネット通し、 消費者2732人、医師515人、薬剤師515人に調査を行なった。

結果は、消費者の8.8%は、有害事象(下痢、便秘、腹痛、頭痛、悪心、嘔吐)を経験しているにも関わらず、多くは、保健所に報告しなかったという。一方で、消費者の一部は、有害事象により病院を受診していた。

患者が健康食品使用による有害事象を生じた場合、医師と薬剤師がどのように対応したのかについては、ほとんどの医師と薬剤師は、有害事象の因果関係が証明できず、これらの症例を保健所には報告していなかった。「これらの有害事象に関し、どのように、どこに、報告するべきか」わからない医師と薬剤師もいたという。

「今回の調査では、行政に対し、有害事象の報告数が制限されている理由を明らかにした。消費者にだけでなく、医師、薬剤師にも、有害事象を保健所に報告するよう推奨することが重要である。さらに、因果関係を分析するツールは、医師や薬剤師に役立つ可能性がある」と、研究者らは結論している。

出典は『栄養ジャーナル』。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28315635

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栄研発 世帯収入別の食品群別摂取量の特徴 2017/04/19 10:48 am

世帯収入が低めの者は、主食を多く摂取しているが、野菜類、果実類、魚類の摂取は少ないようだ、という国立健康・栄養研究所による報告。
今回の研究では、日本人の代表的な集団において、食品群別摂取量と世帯収入との関連を調査したという。対象者は、国民健康栄養調査の一部(2011年度調査、2012年度調査)である5,475世帯、計11,015人(20歳〜79歳、5,127人の男性と5,888人の女性)を分析した。食事調査は、11月の1日間、無作為に抽出された300の調査地区で実施された。世帯収入(年間)は、質問紙の選択肢である、…磴瓠200万円未満)、中間(200万以上600万円未満)、9發瓠600万円以上)の3つのカテゴリーを用いた。各食品群別摂取量については、中央値摂取量で分けた2分変数を使用し、世帯の収入別に、マルチレベルロジスティック回帰モデルを適用した。

結果は、性、年齢、世帯員数、調査地区の市町村の人口規模による調整モデルでは、総エネルギー摂取量が、世帯収入が中間の者で最も高く、世帯収入が低めの者で、最も低かった。そこで、総エネルギー摂取をプラスした調整したモデルで解析したところ、世帯収入が低めおよび中間の者では、世帯収入が高めの者と比し、穀類の摂取量が有意に高く、いも及びでん粉類、豆類、野菜類、果実類、きのこ類、魚介類、牛乳、調味料、香辛料の摂取量が有意に低かったという。

結論として、「世帯収入が低めの世帯では、主食を多く摂取しているが、野菜類、果実類、魚類の摂取は少ない可能性が示唆された」と、研究者らは、述べている。

出典は『アジア・太平洋臨床栄養学雑誌』。 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28049275    

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ニュース 悪玉コレステロールに影響を与える4つの遺伝子 2013/06/18 6:06 pm

[病気]  悪玉コレステロールに影響を与える4つの遺伝子 2013.5.17 , EurekAlert より:   記事の難易度 2
  

新たに特定された低比重リポたんぱく質(LDL)コレステロールとの関連が疑われる4種類の遺伝子をターゲットにした薬は、心血管疾患(CVD)リスクを減少させることができるかもしれない、という米国サンアントニオのテキサスバイオメディカル研究所の報告。

悪玉コレステロールとして知られるLDLコレステロールの高いレベルは、CVDの主な危険因子であると言われている。過去25年間の努力(ライフスタイルの改善や薬物治療によるLDLコレステロール値のコントロールの推奨)にもかかわらず、CVDは世界中で主要な死因のままであると指摘されている。

CVDは遺伝要因と環境要因(食事など)の相互作用により引き起こされる病気であり、LDLコレステロール濃度とCVDリスクが関係している理由を理解するためには、遺伝要因について知ることが大切だと考えられている。

ヒトが摂取する食物を制御することは困難であるため、生理的・遺伝的にヒトと類似しているヒヒ(LDLコレステロールの濃度が高いヒヒと低いヒヒ)に高脂肪食(7週間)を与え、遺伝子アレイ技術とハイスループット(高性能)配列決定法を用いて調べたところ、TENC1、ERBB3、ACVR1B、DGKAと呼ばれる4種類の遺伝子がLDLコレステロールのレベルに影響を及ぼしていることがわかった。

興味深いことに、これらの遺伝子は細胞の生存において重要なシグナル伝達経路に関与していることが確かめられた。この経路を遮断することで特定のがんの進行は促されると示唆されているため、CVDとがんの原因は共通している場合があるという。

次のステップは、これらの遺伝子がLDLコレステロールに影響を与えるメカニズムを明らかにすることであり、その調査はCVDの新しい治療法の開発に寄与すると期待されている。すべてがうまくいけば、今回の結果は2年以内に臨床的に利用される可能性があるだろう、と研究者らはコメントしている。

出典は『脂質研究雑誌』。 (論文要旨

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ニュース 女性は必要以上に乳がん検査を受けている 2013/06/18 6:03 pm

[女性]  女性は必要以上に乳がん検査を受けている 2013.5.17 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

米国の最新のガイドラインでは、40代の女性に対し定期的なマンモグラフィー検査を推奨しなくなったにもかかわらず、以前と同じ頻度で検査を受け続ける女性が多いようだ。やみくもに頻繁な検査を受けることはデメリットも多いにも関わらず、女性たちは検査をうけたがる、というジョンズ・ホプキンス大学の研究。

2009年に、米国予防医療専門委員会(USPSTF)は、エビデンスに基づいてマンモグラフィー検査の内容を変更した。50歳から74歳の女性には2年に1度はマンモグラフィー検査を続けることを推奨しているが、40歳から49歳で乳がんの家族歴の無い女性には、定期的なマンモグラフィーによるスクリーニングを受けるリスクと有益性について医師と相談して個々に決めていくことを推奨している。

この研究のリーダー、ジョンズ・ホプキンス大学医学部のローレン・ブロック博士らは、マンモグラフィー検査の推奨が変更になった結果、定期的に検査を受ける40代女性は減るのではないかと予測していた。ところがこの世代の女性が検査を受ける割合は変わらなかった。

「患者や医療提供者は、定期的なスクリーニングを40代女性に行うと誤って陽性結果が出たり、不要な画像診断や生検を行うリスクがかなりあるというエビデンスを考慮してもなお、今までの習慣を変えることに躊躇しているようだ。」と、ブロック博士は述べている。「女性は“マンモグラフィーは命を救う”というメッセージを絶えず与えられ、たとえマンモグラフィーが何であろうと検査したくなる。」

マンモグラフィー検査が若い女性に対する影響は様々である。定期的なスクリーニングにより若い女性のガンを同定する割合は増えるが、死亡率は非常に少ない割合でしか減少しない。また過剰診断や生検、乳腺主要摘出術、乳房切除術、数週間の放射線や毒性のある治療薬といった不要な治療を招いていると研究では示唆されている。間違った陽性結果は本来避けることができる治療や心理的なトラウマを招く。見つかるガンの多くは、決して脅威ではなさそうにみえても積極的な治療が行われる。

高齢女性には乳房X線写真によるスクリーニングが推奨されるが、それは乳がんは他の多くのガン同様に加齢による疾患であり、乳がんリスクは年を取るにつれて増加するためである。初期のUSPSTF ガイドラインは、40代女性が定期的なスクリーニングを受けることをより強力に推奨していたが、それが変更されたことで意見団体が反発し、その結果医師の助言により患者が個々に決めていくという妥協案につながった。
一方で米国癌委員会は40歳になったら毎年マンモグラフィー検査を受けることを推奨し続けている。また保険会社は40代の女性の定期的なマンモグラフィー検査費用を負担し続けており、これが高いスクリーニング受診率を維持する理由でもあるだろう。

ブロック博士らは、2006年、2008年、2010年に米国保健局により全国的に行われた行動危険因子監視システムの調査からマンモグラフィー使用データを解析し、484,296名の40歳から74歳の女性からデータを収集した。 2006年および2008年の調査では、40歳の女性については53%がマンモグラフィー検査を前年に受けており、50歳から74歳までの女性については65%であった。変更された推奨を実効後の2010年の調査では、40代の女性では52%および50歳から74歳の女性では62%がマンモグラフィーの検査を受けたと報告していた。

USPSTF の推奨はまた、75歳以上で乳がんリスクが通常程度の女性のスクリーニングに有益性はないと述べている。

ブロック博士は、40代の患者にマンモグラフィー検査を受けるかどうかについて話し合う時、これまでのやり方を変えたがらないと述べている。中には50歳までマンモグラフィー検査を延期できることにホッとする患者もいる。しかしながら、患者の多くはスクリーニングを受けることを続けたいという。

「女性にとって心血管系疾患がはるかに1番の死亡理由であるにも関わらず、乳がんはメディアや社会でも一般的に非常に注目されている。女性は皆、あたかも乳がんの予防をしているように感じたがっているかのようだ。たとえば、『とある40代の女性がマンモグラフィーでがんが見つかったけれど、治療をして完治した』などという話を聞いたら、どんな事実も意味を為さなくなってしまう。女性は検査を受けたいのだ。」とブロック博士は述べている。

出典は『一般内科学雑誌』。 (論文要旨

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ニュース 高齢者の医療コスト軽減には運動 2013/06/18 6:01 pm

[運動]  高齢者の医療コスト軽減には運動 2013.5.16 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

リンゴではなくて、一日1回の運動で医者いらず? 運動を定期的に行う事の作用はこれまでも広く語られて来ているが、運動の種類によらず身体活動を増やす事が高齢者の医療費削減にも有益であるようだという、カナダ・ブリティッシュコロンビア大学の研究者らによる報告。

70〜80歳の女性86人を対象に、ランダムにウェイト・トレーニング、アウトドア・ウォーキング、ヨガやピラティスのバランス活動に割り付けし、6ヶ月間トレーニングを行って比較した。全ての被験者において軽度の認知的減退が見られたが、これはアルツハイマー症や認知症のリスク因子である。

研究者らは、それぞれの被験者が医師の診察や検査などのヘルスケアを必要とした時のトータルコストを算出し、テーブル化した。結果、有酸素運動プログラムやウェイト・トレーニングなど、身体活動をトータルで増加させた人は、ヨガやピラティスなどのバランス運動のみを行った人に比べて、ヘルスケア・コストが有意に低かったことがわかったのである。

本研究は、認知機能が低下した高齢者においても、運動の種類によってその効果性の違いがもたらされることを表す最新の研究である。先行研究では、有酸素運動もウェイト・トレーニングも認知機能に好影響を与えることが示唆されていて、さらに本研究同様、バランス活動のみではあまり認知機能は改善しなかったのだ。

ヨガやピラティスなどのバランス活動は、身体の健全性を高める上で重要な要素であることは間違いないが、それだけで身体活動量を十分に満たしているとは言いがたい、と研究者は語る。身体の生理的機能に働きかけ、期待できる応答を引き出すような有酸素運動や筋力トレーニングを適切に処方することが、ヘルスケア・コストの低減にも有効であることが示唆されていると研究者はまとめた。

出典は『科学公共図書館報:ワン』。 (論文要旨

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ニュース 減塩はどこまでするべき? 2013/06/17 2:55 pm

[栄養]  減塩はどこまでするべき? 2013.5.16 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

塩分摂取量と健康の関連について調査した最近の研究では、米国人の塩分摂取レベルは依然として高く、減塩が推奨されている。一方で、ナトリウム摂取量を1日当たり2,300mg(食塩相当量約5.8g)以下に減らすことは良くないかもしれない、という米国科学アカデミー医学研究所からの最新報告。

過去数十年にわたる塩分摂取、主に食卓塩を減らす努力にも関わらず、平均的な米国の成人のナトリウム摂取量は今だ1日当たり3,400mg(食塩相当量約8.6g)以上だ。(ちなみに日本人はさらに高く11.4g(H23国民健康・栄養調査より))

米国人に対する現行の食事ガイドラインでは、14歳から50歳の人に対しナトリウム摂取量を1日当たり2,300mg(食塩相当量約5.8g)以下としている。51歳以上の人、アフリカ系アメリカ人、また人口の50%以上を占める高血圧、糖尿病、または慢性腎疾患の患者には、さらに厳しく1日当たり1,500mg(食塩相当量約3.8g)以下に制限するよう勧告されている。これらの推奨量は、高い塩分摂取と心疾患の明確なリスク因子である高血圧のような特定の“代理マーカー”を関連付けた多数の研究に広く基づいている。

専門家委員会は、塩分摂取が心疾患や死亡の様な健康成果に直接的にどのような影響を及ぼすのかを対照的に検証した最近の研究をレビューし、新たに報告した。この中で「塩分摂取を大変高いレベルから適度なレベルに減らすことが健康を改善するという、今までの研究結果を支持していた。」と、ペンシルベニア大学ペレリマン医学大学院の公衆衛生および予防医学の教授であり委員長のブライアン・ストレム博士は述べている。「しかしまた、塩分摂取を過剰に減らすことは健康問題のリスクを増加させる可能性もある。」

エビデンスの量は充分でなく、研究は定性的に塩分摂取を測定するために用いる方法に限られていること、幾つかの研究において興味ある健康成果が少数の患者に見られること、他の方法論に制約があることに注意した上で委員会は次のように結論を出した。

・より高い塩分摂取量が心疾患リスクと正の相関性があることが血圧に関する塩分の影響に関する今までの研究で示された。

・1日当たりのナトリウム摂取量を2,300mg(食塩相当量約5.8g)以下のレベルに下げることが米国人一般の心疾患リスク、脳卒中、あらゆる原因による死亡率を上げる若しくは下げるという結論を出すには、研究の質にむらがあったり量も不十分である。

・中期または後期の心疾患があり、積極的治療を受けている患者にとって、低すぎる塩分摂取は健康への悪影響のリスクにつながると示唆されている。

・特定の小集団(例えば糖尿病、腎疾患、心疾患、高血圧、または高血圧ぎみの人や、51歳以上の人、アフリカ系アメリカ人)における低い塩分摂取と健康成果の相関性を実証したエビデンスは限られている。 糖尿病、腎疾患、心疾患の患者における健康成果に関する研究が、低いナトリウム摂取量(およそ1,500mgから2,300mgの範囲)の健康への悪影響を示している一方、米国人一般とは異なる治療を受けるべきだということを示す有益性と危険性の両方に関する十分強いエビデンスはなかった。従って直接的健康成果に関するエビデンスにおいては、こうした小集団でナトリウム摂取量を下げても1日当たり1,500mg以下にすることは推奨されない。

・一般人口集団と小集団における、より低いナトリウム量(1日あたり1,500mgから2,300mgの範囲)と健康成果の相関性を明らかにするさらなる研究が必要である。

専門家委員会は塩分摂取範囲を定める義務はなく、また研究方法が多様なため塩分摂取範囲の確立は不可能であるとし、今回の報告では“健康的な”塩分摂取範囲を定めてはいない。

塩分摂取は血圧のみならず作用機序を通じて心疾患リスクに影響を与えると最近の研究は示唆している。「血圧に対する影響を考えるだけでは、塩分が健康に与える根本的な影響を判断するのに十分ではないことは、これらの研究で明らかである。」とストーム博士は述べている。「単一のミネラルを変えるよりも、食事における変化は複雑である。これらの作用機序を理解するためにより多くの研究が必要である。」

出典は『米国アカデミー医学研究所』。 (論文要旨

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ニュース 淡色野菜の栄養をお忘れなく 2013/06/17 2:53 pm

[栄養]  淡色野菜の栄養をお忘れなく 2013.5.16 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

健康的でバランスの取れた食事には、緑黄色野菜だけでなく淡色野菜やいもを上手に取り入れて―米国パデュー大学の研究。

栄養価の高い食べ物として緑黄色野菜が真っ先に推奨されることは多いが、淡色野菜も健康的な食事にふさわしく価値のある食べ物だ。米国では、様々な果物と緑黄色野菜を毎日摂取するよう推奨されている。しかし淡色野菜は食物繊維やカリウム、マグネシウムが豊富なのにも関わらず特段の推奨はされていない。
(日本では野菜の推奨量を1日350g以上とし、そのうち1/3以上は緑黄色野菜にすることを奨めている)

「アメリカ人は全体的に野菜不足気味(推奨量の約半分)であるが、淡色野菜の摂取量を増やすことで野菜全体の摂取量をかさ上げするための道筋になるのでは」と著者のウィーバー氏は述べる。

専門誌「栄養学の進歩」最新号では、「淡色野菜:忘れられた栄養源」との特集を組み、淡色野菜がいかに健康的な食事をサポートするかについて9つの論文を掲載している。この中では、淡色野菜やじゃがいもを摂ることで通常不足しがちな栄養素(食物繊維・カリウム・マグネシウム)の摂取量を増加させられることや、子どもから大人まで野菜摂取量の増加に貢献すること、さらに淡色野菜とじゃがいもの摂取量と健康の関係などについて書かれている。

出典は『栄養学の進歩』。 (論文要旨

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ニュース 母乳哺育成功のカギは少量の人工栄養 2013/06/17 2:52 pm

[子供]  母乳哺育成功のカギは少量の人工栄養 2013.5.15 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

新生児に人工栄養(人工乳)を適切に用いることで、母乳育児の成功率が高まるという、米カルフォルニア大学からの報告。

この時期に人工栄養を利用すると、赤ちゃんが母乳を飲まなくなる可能性があることから、病院では産後の母親になるべく人工栄養に頼らないように指導している。しかし、カルフォルニア大学サンフランシスコ校の研究者らが行った調査によって、人工栄養の利用が母乳哺育の成功率を高める場合もあることが示された。生後の数日間のみ少量の人工栄養を与えた新生児の母親は、母乳のみを与えた母親に比べて、その後の母乳哺育期間が長くなったことが明らかになった。産後間もない母親は、「初乳」と呼ばれる栄養分と抗体に富んだ母乳を分泌する。しかし初乳は量が少ないため、通常の母乳が十分に出るまでの期間に、一時的に赤ちゃんの体重が減ることも多く、この時期に母乳哺育に不安を持つようになる母親も多い。

そこで今回の調査で用いられたのが、ELF(Early Limited Formula=初期の限定的な人工栄養)を与える方法だ。哺乳瓶いっぱいのミルクを与えるのではなく、一定期間だけ、ごく少量のミルクを与える方法である。

調査は、体重が出産時より5パーセント以上減少した生後24時間〜48時間までの正期産の新生児を対象に行われた。新生児およびその母親は無作為に、母乳とともにELFを与えるグループと完全母乳哺育を目指すグループに分けられた。ELFを与えるグループでは、授乳のたびに、1/3オンス(約9.4グラム)のミルクを注射器で与えた。哺乳瓶でなく注射器を用いたのは、新生児が哺乳瓶の乳首に慣れてしまうのを避けるためだ。ELFは母親が成熟乳を出せるようになる生後2〜5日ほどで中止した。

調査開始から1週間の時点で、人工栄養を用いていた親子の割合を調べたところ、ELFを与えたグループでは10パーセントだったのに対し、完全母乳哺育を目指したグループでは、47パーセントに上っていた。さらに3か月後、ELFを与えたグループでは、95パーセントの親子で母乳哺育(混合も含む)、79パーセントの親子で完全母乳哺育が行われていた。これに対し、完全母乳栄養を目指したグループでは、これらの割合はそれぞれ68パーセントと42パーセントだった。

調査を行った研究者は、ELFは母乳が十分に出ない母親の不安を和らげ、母乳哺育を続ける自信を与えたのではないか、と考えている。また、今後別の集団でより大規模な調査を行い、今回の結果を確かめる必要がある、と述べている。

出典は『小児科学』。 (論文要旨

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ニュース カロリー表示は全レストランで 2013/06/16 1:14 pm

[栄養]  カロリー表示は全レストランで 2013.5.15 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

米国において個人経営の小さなレストランにおける食事のカロリーは、大規模チェーン店と変わらず高く、大規模レストランにだけカロリー表示をさせても肥満率を下げるのに十分ではない―タフツ大学の研究報告。

店舗数20店以上を保有するレストラン・チェーンに対しカロリー情報の提示を義務付けるという新たな法律に対応するため、レストラン産業は準備を進めている。しかし今回の研究結果では、レストランの規模に関わらず全てのレストランの料理の栄養成分情報を提供することが、公衆衛生に有益であると示唆している。

タフツ大学のジーンメイヤーUSDA加齢人間栄養研究センター(HNRCA)は、個人経営のレストランや小規模チェーンレストランの料理を解析した。これらレストランは米国内レストラン数のほぼ50%を占めるが、新しい栄養表示法の除外対象となっている。調査の結果、エネルギーは平均的な1回の食事に必要な量の2倍から3倍であり、1日の推定エネルギー必要量の66%にも及ぶことが分かった。

この調査では、2011年の6月から8月にかけ、マサチューセッツ州ボストン中心部から15マイル範囲内にある33軒の個人経営または小規模チェーンのレストランをランダムに選び、副菜も含めた1食分全体のエネルギーをボンブカロリーメーターを用いて157食分測定した。これらのレストランは全てオンラインでメニューを紹介していたが栄養情報は提供していなかった。研究者らは9種類の最も一般的なレストランの料理、メキシカン、アメリカン、中国、イタリアン、日本、タイ、インド、ギリシャ、ベトナム料理からサンプルを収集した。調査対象とする料理の選定においては、一般的な料理に関する消費者ランキングやインターネット調査を基に行った。

「調査対象の料理は平均1,327kcalであり、個々の成人が一度の食事にとる推定エネルギー必要量をはるかに超えていた。」と、共同著者でHNRCAのエネルギー代謝研究所の所長ロバート博士は述べている。「全ての種類のレストランにおける食事は体重管理に必要とされるよりも実質的に多いエネルギーを提供していた。」

4分の3近くの料理はFDAが1日のエネルギー推奨量としている2000 kcalの半分以上を占め、12種類は1日のエネルギー推奨量を完全に超えていた。食事のジャンル別にみると、イタリアン(1,755 kcal)、アメリカン(1,494 kcal)、中国(1,474 カロリー)の食事は平均カロリーレベルが最も高かった。ベトナムの食事は総エネルギーで測定した場合に最もカロリーレベルが低く平均922 kcalであった。2番目に低かったのは日本料理で平均1,027 kcalだった。

研究者らはまた個人経営または小規模チェーンのレストランのサブセット(小集団)も検証したところ、最大の国内チェーンレストランにある同等のメニューの規定エネルギー量よりも平均エネルギー量が6%高いことが分かったが、この違いは統計的に有意ではなかった。平均すると、より大規模な国内チェーンレストランの食事が自己報告では平均1,359 kcalであるのと比べて、個人経営または小規模チェーンのレストランで出される食事は1,437 kcalであった。「この比較研究の結果は、チェーン店であってもなくてもレストランの料理は肥満を蔓延させ、不健康になり医療費に多大な影響を及ぼすことを示唆している。」と、タフツ大学のロバート博士は述べている。

「肥満の予防および治療に関する米国の提言により、個々の食事の消費量を自己管理することが重視されているが、栄養表示義務のないレストランで提供される食事のエネルギー量に関して、有効な情報はほとんどない。」と、筆頭筆者のアーバン博士は述べている。「エネルギーの収支が1日100 kcalプラスになると、1年間で6〜15ポンド(2.7〜4.5kg)の体重増加を招く。私達の研究結果より、大きなチェーン店だけではなく全てのレストランが食事のカロリーを定期的に公開すれば、個々に食事に対し情報に基づいた選択を行うようになり、レストランは不健康な食事の提供を止めるようになる。」

出典は『JAMA内科学』。 (論文要旨

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