Welcome GUEST
NIHN

国立健康・栄養研究所
ホームぺージ
栄研ホームページ

検索
メインメニュー
おすすめリンク

テーマ選択

(4 テーマ)

トップ  >  研究紹介  >  健康食品と医薬品との相互作用

健康食品と医薬品との相互作用

〜イチョウ葉エキスの摂り過ぎは薬の効果を弱める!?〜


■関連リンク(こちらもご参考にどうぞ)■
イチョウ葉エキスは痴呆症を改善しない
健康影響評価:イチョウ葉エキス

 いわゆる健康食品の消費が世界的規模で増加する一方、安全性に関する問題点や被害事例報告が増えてきています。健康食品の利用者には、健康に不安を持つ人や薬による治療を受けている人も多く、医薬品と同時に健康食品を摂取する場合があり、治療への影響や予期せぬ副作用の発現も想定されます。医薬品の多くは主に肝臓で薬物代謝酵素により分解されるため、薬物代謝酵素の変動は、医薬品の効果に直接影響します。

 そこで、我々は健康食品と医薬品との相互作用を予測するため、健康食品素材の薬物代謝酵素への影響を検討しています。これまでの動物実験から、イチョウ葉エキスの過剰摂取が肝臓の薬物代謝酵素を誘導、つまり活性を増加することを確認しました。このように薬物代謝酵素の活性が高まっている状態で薬を服用すると、薬の代謝(分解)が早まり、薬の効果が弱くなるため、イチョウ葉エキスを過剰に長期間摂取し続けている状態では、医薬品による治療が妨げられる可能性が考えられます。

 では、イチョウ葉エキスを長年利用していた場合は、どうしたら良いのでしょうか?この疑問に答えるため、極端に大量のイチョウ葉エキスを摂取して薬物代謝酵素が増加した後、酵素活性が正常なレベルに回復するかどうかを動物実験で調べました。

 ラットに過剰量のイチョウ葉エキスを含むエサを摂取させると、肝臓の薬物代謝酵素が通常の4倍まで増加しました。次にイチョウ葉エキスの摂取を中止し、通常のエサで飼育して代謝酵素活性を測定したところ、酵素活性は速やかに正常なレベル、すなわちイチョウ葉エキスを摂取する前と同じ値にまで回復しました。

 この結果から、医薬品による治療が必要な場合にはイチョウ葉エキスの利用を中止すれば相互作用を回避できることが示唆されました。

 これまでに、ヒトにおいて推奨量の範囲内でイチョウ葉エキスを利用した場合には、薬物代謝酵素誘導の報告はありませんが、必要以上に大量に摂取する条件では医薬品との相互作用を起こす可能性があると考えられます。

 健康食品を利用する際には、必要以上に過剰な摂取は避けること、服薬・治療中の方は自己判断で利用せず医師と相談し、病状の変化に気を付けることを心掛けてほしいと思います。【梅垣敬三】




出典:Sugiyama T, Kubota Y, Shinozuka K, Yamada S, Yamada K, Umegaki K; Induction and recovery of hepatic drug metabolizing enzymes in rats treated with Ginkgo biloba extract. Food Chem. Toxicol., 42: 953-957, 2004.

ニュースレター「健康・栄養ニュース」第3巻2号(通巻9号)平成16年9月15日発行から転載


■関連リンク(こちらもご参考にどうぞ)■
イチョウ葉エキスは痴呆症を改善しない
健康影響評価:イチョウ葉エキス

プリンタ用画面
友達に伝える



投票数:354 平均点:6.44


前
長期腎透析患者に多発する腎臓がんに対するコネキシン32遺伝子の抑制作用
カテゴリートップ
研究紹介
次
日本人は内臓脂肪が多いのか? ―メタアナリシスによる検討―

コンテンツ連動FAQ
メニュー
Amaxoop2 新着